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映画とか、ドラマとか。

「ちはやふる-結び-」太一の成長物語としての「映画版ちはやふる」

いやーーー泣いた泣いた。

思えば2時間泣きどおし。太一、大きくなったね・・・。

 

と、いうことでこれを見てきました。


perfumeの「無限未来」がいい仕事してる。

 

ついに「ちはやふる」が完結(だよね!?)。

いや~~~~泣いた!!!!

 

もともと原作マンガのファンだったんだけども、だんだん

「いつまで高校生なんだ?」とか「いつまで全国大会が続くんだ?」という

(私の中での)「テニスの王子様」現象が起こってしまい

途中で戦線離脱した「ちはやふる」。

BOOK〇FFに売った瞬間映画版が決まったという「Akiさんあるある」が

決まった作品なんだけど(いやーー跳ね上がったよね~買取価格)

もう一度原作版を読み返そうと思います。

え?今クイーン戦やってるって?まだ高校生だって??…。

 

「上の句」「下の句」とも号泣だったわけですけども

「結び」は三部作完結にふさわしい名作入りです。

こんな清々しく泣けるスポコン青春映画、邦画ではなかなか見られません。

そうだ、競技かるたは「畳上のスポーツ」だからな!(by國村隼

 

男としても、人間としても大きくなった太一

「映画版ちはやふる」は一応主演・広瀬すずになっていて、

もちろん広瀬すずちゃんの熱演

(と、原作から抜け出てきたかな?ってくらいのヴィジュアル)が

光るんだけども私から見ると「映画版ちはやふる」は「真島太一の成長物語」なのね。

「結び」を見て「太一…!(大きくなったなあ!!!!)」っていう視線。

号泣の理由75%くらいはこれです。

 

青春のすべてが千早の太一、これぞ少女マンガの相手役の太一。

「上の句」「下の句」は「俺は千早がいればそれでいい」状態の男で、

「そうじゃないんだよ…そうじゃないんだよ!太一!!」感が強かった。

あなたの人生を生きてほしいよ、太一。

でもそれに気づくほど千早は大人じゃないし、いっぱいいっぱい。

誰も気づかない。

 

そこで事件が起きる。

ずっと平行線だった新と千早の関係だったんだけど、

新の気持ちが千早に向かって走り出した。

下の句ラストで「千早はずっと太一のものやと思ってた」といった新。

福井に戻ってから祖父の死を受け止めきれなかった新は

かるたもやめてしまっていて、いつのまにか千早への想いも

「こんな自分じゃ」という気持ちで太一に遠慮していた。

 

けれど、千早への想いからかるたとまたちゃんと向き合った新は

千早への気持ちも抑えきれず。

新のそういう素直なところが「若い…新のこういうまっすぐで真っ白な心に

千早は惹かれていたんだよなあ」という、最近よくある

「若者のまっすぐさになんだか泣けて仕方ない」現象が私に起きる。

「下の句ラスト15分涙が止めない新田真剣佑」でこっちもだーだー泣くわけです。

なんか白馬の王子様真剣佑もきゅんとくるんだけど

こういうピュアで一度腹をくくると突き進む田舎者の真剣佑、私は好きです。

天然コケッコー」の岡田将生くん思い出すピュアさよ。

(岡田君は今も天使か!ってくらいピュアだけど)

 

そして、その天使・新の対照的な存在、

「俺は卑怯な人間だよ、どんな手を使ってでも千早のそばにいるよ、

だって俺千早が好きだから」という人間、真島太一。

 

かるたを始めたきっかけは「綾瀬千早」

高校でかるた部を作った理由は「綾瀬千早」

かるたで強くなろうと思った理由は「綾瀬千早」

そして、かるたをやめようとしたきっかけは「綾瀬千早」

脳の80%くらい、かるたに関しては100%「綾瀬千早」の太一。

 

二次元の世界はそれはそれでいいなーって思うんだけど

そうもいってられないのが「人間(役者)」が演じた時。

坂道のアポロン」でも「平面が立体的になる時の凄さ」を語ったんだけど

一気に現実味が増すというか、そりゃ人間がやるからそうなんだけど

リアリティが大事になると思うんです。

 

そこで、ちはやふるでリアリティを一番感じるのが太一とかなちゃん。

映画版「ちはやふる」は最終的には主人公は太一で、太一が人間としても

男性としても大きく成長したから「映画版ちはやふる」は成功したんだと思う。

 

小泉監督の底力発揮・試合シーン

「映画版ちはやふる」の面白さはなんといっても試合シーンの描写。

最初「映画になるの?でもどうすんの試合シーンwww」ってなってたんだけど

この試合シーンの迫力がすごい。私は「上の句」で圧倒的に試合シーンが

面白かったのでやめられなくなったんですよ。

なんか、恋愛場面ばっかりフューチャーされて大事なことを言ってる

試合シーンがおざなりになりそうだな~って思ってたんですけど

三部作すべて試合シーン、パーフェクトでした。

迫力の音楽、スローの映像、光って浮き出る札(私は好き)

なんかすっごくわかりやすいハリウッド映画のアクションシーンみたいな

面白さがある。見てるだけでわくわくする!!!っていう単純な面白さ。

 

音楽も迫力はあるけど、上品。あくまで百人一首の世界観を壊さない。

アングルもアップが多いのに手ぶれカメラでドキュメンタリータッチにしたり、

2時間全く飽きない。映像化させたとき、ちはやふるは背景が全く

変わらないなって思ってたんだけどくるくる変わっている印象になった。

 

もうこれ競技かるたのM:iシリーズかな?って思い始めたから

小泉監督すごい。特に「結び」の最後の太一vs新の試合と

映画のオリキャラ・我妻vs千早の試合を絡ませたシーンは天才的。

 

二つ同時に試合が進み、想いも進む。

 

ここの部分の原作マンガを読んでないからどうなってるのかそのままなのか

わからないけど、小泉監督の脚本がすごくわかりやすくて面白い。

私まったく百人一首わからないけど、「太一の恋の句」と「新の恋の句」を

最後の試合に全部収めたのはうーーーん!!!とうなった。

 

試合のアクションと恋愛要素の脚本を全部絡めて収めました、さあどうぞ!って。

いやーーーー参りました。

かるたと恋愛を同時に書く意味、青春スポコン+少女マンガ÷2のこの作品を

映像化する意味を教えてくれる映画。

 

最後パタッと4人が札をとった真上からのアングルはもう鳥肌。

 

孤高のオーラ・賀来賢人/怪演・松岡茉優

結びの収穫は何といってもこの2人。

名人・周防役の賀来賢人とクイーン役の松岡茉優はいい意味で浮いてる。

天才名人の周防役はもう賀来くん以外は考えられない。

視界が狭まっていく恐怖、見つけた敵であり弟子の太一への言葉。

特に「君はここで何をしている?」という言葉の深さを演じれたのは

賀来くんの「この世界なんてどうなってもいいや」っていう雰囲気の芸風の

賀来くんだから。

「この世界なんてどうなってもいいや」って思ってるくせに太一へは冷たくなれない。

結局誰だってなんでも熱くなりたいし、一直線でいたいけど

なれない人間ばかりだから、周防みたいな存在にみんなちょっと安心する。

 

茉優ちゃんは「上・下」より不気味に、シュールに存在感があがりましたねえ。

茉優ちゃんが出てくるとホラー映画かな?ってくらいぞくぞくしました。

私はひとりで平気、って強がってるけど、みんながそっぽを向くと

こっちを向いて!私を必要として!とでもいいたげなオーラが

ちょっとめんどくさくてこじらせてるクイーンぽくてよかった。

 

上の句は「青春」下の句は「目覚め」結びは「未来」。

全部いつでも見れる状態にしたい作品シリーズ。

 

ちはやふる-結び-」(2018・日本)

 

監督 小泉徳宏

キャスト 広瀬すず(綾瀬千早)

     野村周平(真島太一)

     新田真剣佑(綿谷新)

 

すずちゃんと真剣佑といえばこれも名作。


「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」予告

王子様が真剣佑なのか天海祐希なのかわかんなくなるやつ。